折り畳み宅配ボックスとは、利用しない時はコンパクトに畳んで収納でき、必要な時だけ広げて使える簡易型の宅配ボックスを指します。
常設タイプほどの丈夫さはないものの、スペースが限られた住戸や、まずは宅配ボックスの利用を試してみたい家庭にとって扱いやすい点が特徴です。
宅配ボックスの需要が急増している背景には、再配達問題の深刻化があります。国土交通省は2024年、再配達削減を目的として、宅配事業者に「置き配を標準サービスとして組み込む方針」を示しました。これにより、利用者が特に指定しなくても、玄関前や宅配ボックスへの配送が標準化される流れが進んでいます。
しかし、玄関前への置き配は盗難リスクや雨濡れなどの不安が残るため、荷物を安全に保管できる宅配ボックスの重要性が高まっています。
参照元:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/re_delivery_reduce.html)
折り畳み宅配ボックスの最大の特徴は、省スペースで設置できる点です。常設タイプとは異なり、使用時だけ組み立てて玄関先やエントランスに置くことができ、使わないときは薄く畳んで収納できます。
マンションの共用廊下が狭い場合や、戸建てでも玄関周りのスペースが限られている場合に重宝します。
折り畳み宅配ボックスは常設型の金属製ボックスと比べて圧倒的に低コストで導入でき、数千円から手に入る製品も多い点がメリットです。マンション全体に設置する場合でも初期投資が抑えられ、まずは導入効果を試してみたい管理組合にとって手軽な選択肢となります。
また、メンテナンス費用もほとんどかからないため、ランニングコストも非常に低く抑えられます。
折り畳み宅配ボックスは布製や樹脂製が多く、金属製の常設ボックスと比較すると耐久性や耐候性に劣ります。雨風にさらされやすい環境では劣化が早まり、長期間屋外に常設する用途には不向きです。
折り畳みタイプは構造上、切り裂きやこじ開けに弱く、防犯性が高くありません。南京錠やワイヤーで補強できるものの、金属製の宅配ボックスほどの防護力は期待できません。盗難リスクが高い地域や高価な荷物の受け取りには適していない点がデメリットです。
折り畳み宅配ボックスは簡易的な外観のものが多く、マンションの景観や住宅の外観に馴染みにくい場合があります。使用時に置きっぱなしにすると仮設感が出やすく、共用部の美観を損なう可能性があります。景観を重視したい物件では慎重に検討する必要があります。
折り畳み宅配ボックスは、利用シーンによっては非常に便利に活用できます。たとえば、長期休暇や年末など一時的に荷物の受け取りが増える時期には、常設ボックスだけでは容量が不足するため、補助的に折り畳みボックスを追加する運用が有効です。
また、共用スペースが極端に狭いマンションでは、大型の常設ボックスを設置できないため、折り畳みタイプの柔軟性が役立ちます。
さらに、管理組合やオーナーが「まずは低予算で宅配ボックスの効果を試したい」という場合にも適しています。
一方で、折り畳み宅配ボックスでは不十分になるケースも存在します。高い防犯性が求められる物件では、簡易構造の折り畳み式では盗難リスクを十分に軽減できません。
また、雨風が強い屋外に常設する必要がある場合は、耐久性や耐候性の不足から早期劣化が発生する可能性が高く、常設型の方が適しています。
さらに、宅配の受け渡し頻度が非常に多かったり、大型荷物が頻繁に届いたりする環境では、折り畳みタイプは耐荷重や容量の面で限界があり、日常的な使用には向きません。
折り畳み宅配ボックスは、低コストで導入しやすく、限られたスペースでも柔軟に使える便利な選択肢です。ただし、防犯性・耐候性・耐久性といった面では常設型に劣るため、物件の利用状況に応じた判断が必要です。
建物の戸数やタイプによって入居者の生活スタイルも異なり、宅配ボックスに求める利便性も異なってきます。宅配ボックスには多種多様な種類・機能があるので、入居者の生活シーンを考えて適切な製品とメーカーを選びましょう。
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