宅配ボックスは、住民の利便性や防犯性を高めるためにも重要な設備です。近年では、宅配便の利用数の増加や、ライフスタイルの変化に伴って、宅配ボックスの入れ替えやリフォームを検討する管理組合やオーナーが増加しています。
そこでこちらの記事では、宅配ボックスの入れ替え・リフォームを行う際のポイントや注意点、費用相場、導入を行う際の手順などについて解説していきます。
宅配ボックスは長い期間使用して古くなった場合には、入れ替えが必要になります。一般的に、宅配ボックスの寿命は8〜10年ほどが目安とされていて、不具合が増えてきたり、修理の頻度が高くなってきた場合は、入れ替えを検討すべき時期です。
近年の宅配ボックスは、防犯性や操作性が向上していて、非接触キーやインターフォンと連動できたり、災害備蓄品の収納が行える製品など、高い付加価値を持ったサービスの利用できるようになっています。
「宅配ボックスの交換/取替え」は、現状の課題や故障・老朽化の状況に応じて対策の選択肢となり得ます。効果は物件条件や運用体制により異なりますが、次のような改善が期待できる場合があります。
同等仕様への交換/取替えは現状維持や不具合是正の基礎的対策として適切な場合があります。一方で、同じ工事機会にアップグレード交換(最新機能を備えた機種への置き換え)を選ぶと、防犯・利便・運用の改善余地が広がる可能性があります。
| 観点 | 交換/取替え | アップグレード交換 |
|---|---|---|
| 目的 | 不具合是正・現状水準の維持 | 機能拡張による多面的な改善が見込める |
| 防犯 | 施錠・固定の基本強化 | こじ開け抑止形状/固定強化/開閉ログ・通知(対応モデルあり) |
| 運用 | サイズ・台数の見直し | 遠隔コード発行・履歴管理・クラウド監視で保守省力化(要環境) |
| 再配達 | ルール周知で軽減 | 通知・スマート連携で受取率の底上げが期待 |
| 将来性 | 限定的 | スマート連携や拡張性に配慮した選定が可能 |
ICカード・NFC・スマホアプリ・ワンタイム暗証など、複数の認証方式に対応するモデルがあります。合鍵管理の手間を抑え、入退去時の権限付与・停止を運用しやすくなります(対応状況は機種による)。
こじ開け抑止形状、扉強化、アンカーボルト固定に加え、開閉ログやアラート通知に対応するモデルもあり、いたずら・持ち去りリスクの低減が期待できます。
スマートホーム連携(例:SwitchBot等)やアプリ通知、照明・インターホン連動に対応する機種では、受取時の可視化やIFTTT的な自動化が可能です。管理側はクラウドで状況把握・権限管理を行える場合があります。
大型ハンドル、開き勝手の最適化、底板スライド・可動棚などで重い荷物の出し入れがしやすくなります。高さ配慮により幅広い利用者に配慮した設計が可能です。
パッキンや二重リブ構造などにより防滴・防塵性が高められたモデルがあり、屋外設置時の雨水・砂塵対策や機器劣化の抑制に寄与することが期待されます。
一部モデルは保冷ボックス内蔵や保冷剤トレーに対応し、生鮮品・医薬品など温度配慮が必要な荷物への受け取りニーズに応えられる場合があります。
遠隔での一時コード発行や暗証変更、開閉履歴の可視化に対応する機種では、トラブル切り分けがしやすく、巡回・メンテナンス頻度の低減が期待できます(ネットワーク環境等が前提)。
カラー・意匠の選択肢が増え、サイン計画やエントランスデザインと調和させやすいモデルもあります。景観の統一は入居募集時の訴求点になり得ます。
| 観点 | 旧型 | 最新型(アップグレード後) |
|---|---|---|
| 認証方式 | 物理鍵/固定暗証 | IC・NFC・スマホ・ワンタイムコード等(機種により対応) |
| 防犯 | 基本的な施錠 | こじ開け抑止・固定強化・ログ/通知(対応モデルあり) |
| 取り回し | 一般的な出し入れ | 大型ハンドル・可動棚/底板・高さ配慮 |
| 耐候・密閉 | 標準 | パッキン強化・雨水/砂塵対策 |
| 拡張・連携 | 限定的 | スマート連携・クラウド運用(要環境) |
| 温度配慮 | なし | 保冷対応モデルあり |
同じ「交換/取替え」であっても、最新機種へのアップグレード交換を選ぶと、再配達・防犯・運用に関する複数の対策を併走させやすくなります。なお、追加工事・設定が必要になる場合があります。費用感は規模や方式で変わるため、宅配ボックスの設置予算もあわせてご確認ください。
※本記載は一般的な傾向を示すもので、効果や対応可否は機種・設置環境・運用ルールにより異なります。導入前に現地調査・要件整理・メーカー仕様確認を行ってください。
宅配ボックスのリフォームや入れ替えを行った場合、まずは利便性の向上が期待できます。不在の際にも荷物を受け取れるようになり、再配達の手間を省けます。この点は、特に共働きの世帯や外出することが多い入居者にとっての満足度向上につながっていきます。
また、近頃提供されている宅配ボックスは鍵付き・暗証番号式・電子式など高い防犯性を持つモデルが主流になっているので盗難リスクを低減できます。そして、新しい設備を備えることで、物件の資産価値の向上や入居者募集を行う際のアピールポイントになります。さらに、AED設置・サイクルシェアリング連動など、マンションの利便性を高めるための機能も追加できます。
宅配ボックスを設置する場合に気になるのが費用です。ここで、宅配ボックスを設置する場合の費用相場について見てみましょう。もちろん宅配ボックスの規模によって変わってきますが、おおよその金額については下記を参考にしてください。また、補助金の対象となるものもあります。
| ボックスの種類 | 導入費用 | 月々のランニング費用 |
|---|---|---|
| 機械式 | 600,000円 | 故障時のみ |
| コンピューター式(自主管理方式) | 800,000円 | 5,000円~8,000円 |
| コンピューター式(オンライン管理方式) | 1,000,000円 | 10,000円~15,000円 |
参照元:HOUSING NEWS ONLINE https://www.hn-online.jp/magazine/mansion/546/
実際に宅配ボックスの入れ替えやリフォームを行うときの流れを紹介します。まずは既存の設備の状態の確認や、入居者が持っているニーズを把握することが大切です。
宅配ボックスを設置する場合には、エントランスや共用部の動線を妨げないような設置場所の確保や、頻繁に届く荷物の大きさ・重量などを考慮した宅配ボックスを選ぶことが大切です。屋外に設置する場合は耐候性も必要です。配達時、受け取り時の操作性や防犯性は入念に検討しましょう。
さらに、状況に応じて台数・機能を増やせるモデルかどうか、故障時のサポート体制・メンテナンス体制についても確認してから導入するようにします。
こちらの記事では、宅配ボックスの入れ替えやリニューアルについて解説してきました。入れ替え・リニューアルによって利便性が向上することに加えて盗難リスクの低減などのメリットが期待できます。また、物件の資産価値向上にもつながり、入居者募集の際にアピールポイントのひとつとすることもできますので、ぜひ入れ替えやリニューアルを検討してみてください。
建物の戸数やタイプによって入居者の生活スタイルも異なり、宅配ボックスに求める利便性も異なってきます。宅配ボックスには多種多様な種類・機能があるので、入居者の生活シーンを考えて適切な製品とメーカーを選びましょう。
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